つぼ健康法③足の三里のお話

足の三里のお話です。

位置はもうだいたいおわかりですね。そのあたりを指でグッと押さえて下さい。他の場所と違い何とも言えない重たいような痛みがあるはずです。その場所がまさに足の三里なのです。

そこを1分ほど少し痛いくらいにマッサージするのもいいでしょう。またお灸をするのも良いです。今はお灸に慣れない方にも便利な、簡単にしかもソフトなものが薬局などにあり、そのようなもので十分です。これを毎日夕食の前に行って下さい。

このツボは中国だけでなく日本でも昔から有名で、松尾芭蕉も「三里に灸をしないものと旅をするな」と言っています。ここは前回お話した陽明胃経(身体の中で一番気血つまりエネルギーが集まる経路)の重要なツボであり、胃の枢軸でゲップや胃に入った食物の逆流を押さえ速やかな消化を促します。

またこの足の三里と同時にCV12(中?)(ちゅうかん)というツボを刺激するのも効果的です。この位置は先に説明した骨度法でいうとお臍と胸骨の下端(みぞおちと胸の骨との境)とし、おへその上4寸にある、つまり中?は中間にあるということなのです。六腑の会ともいわれ胃の陽気を壮健にする、つまり胃の蠕動(ぜんどう)運動や、消化液の分泌を活発にしてくれるところなのです。

ただ、ここは患部に近いところなので、横になり優しくマッサージをするかソフトなお灸が適当でしょう。